起業は地方が推奨されている?
起業は人生における1つの目標として、未来有望な若者から経験豊富なベテランまで世代を問わず一定の希望者が存在します。
特に副業としての起業希望者の割合は、ここ数年で増えており2017年段階における副業起業希望者は国内に78.1万人に上るとされています。
そのような未来の起業家にとっての起業の土壌として注目を浴びているのが「地方」になります。
地方には都心にはない特有の魅力が溢れており“インバウンド需要”は高まる一方です。
また、起業は停滞している地方経済にも良い影響を与えることから、政府が主導となって地方での起業におけるメリットの整備が行われているのです。
起業は経済に良い影響を与える
根本的な話として、起業には経済に対して良い効果を与えるとされています。
起業が行われることで既存の市場に新しい技術の提案が生まれ“経済の活性化”が見込める他、たとえ撤退を余儀なくされても、参入したことそのものが市場において新たな技術革新をもたらすきっかけとなるのです。
少子高齢化に歯止めがかからぬ現代において、これからの市場を支えるためにAIなどの時代の最先端を行く技術の発展が不可欠であることを考慮しても、政府が起業を支援するのにも納得がいくことでしょう。
地方起業が活発な理由は政府の方針にある
政府の発表した「まち・ひと・しごと創生基本方針 2019」によると、2060年段階で人口が1億人を下回るという状態が懸念されています。
それを防ぐ上で“経済における東京への過度な一極集中”に対してのアプローチに加えて、“地方経済の活性化”を行う事が解決に近づくために重要視されています。
地方の活性化に影響を与える要因として最も大きなものが企業の誘致です。
企業が誕生すれば雇用が生まれ、経済活動に流動性を取り戻す事ができます。
そのために起業希望者・準備者に向けて、政府が主体となって支援制度を提示しているのです。
補助金・助成金が受けられる
起業家が受けられる支援の代表的なものとして、経済産業省が主体となって行われる「補助金」や厚生労働省が管轄する「助成金」という形での金銭的なサポートが挙げられます。
随時募集を行っており、いくつかの条件さえ揃えれば誰でも利用する事ができる支援制度です。
正しい手続きを経て申請し、資金の使用用途は厳密に報告して審査に受かる必要があるため、必要な労力は決して低く見積もることはできません。
しかし、補助金・助成金の制度を利用して得た資金は返済する必要がないという大きなメリットがあります。
創業段階でも利用できるものもありますので、地方での起業においては必ず覚えておきたい制度でしょう。
固定費の面でも都心より敷居が低い
起業において、売り上げに関係なく毎月必ず発生する“固定費”の存在が重要になります。
オフィスを構えた際の賃料、水道・光熱費、通信費・人件費など、この固定費が高いほど高い売り上げを維持しなくてはいけないので、起業家にとって固定費の大小は非常に重要な要素となります。
起業が活発な福岡市と、ビジネスの中心地である六本木の賃料は、同じ坪数の場合2倍近くの開きがあります。
また、最低賃金もそれぞれ841円と1013円となっており、このことから固定費は安く抑えられると言えるでしょう。
地方での起業に成功している分野も多い
いざ起業すると言っても、全てが成功するとは限りません。
しかし、分野によっては地方での起業と相性が良く成功しやすいものも存在します。
フリーランスも多く、これからさらに需要が高まると予想されている「IT分野」
その地方独特の課題や問題点の追求・改善を目標とした「地方創生分野」
農業や漁業といった都心にはない強味を活かすための「農林水産分野」
これらのビジネスは地方とも相性が良く、政府からの支援も受けやすい傾向にあるようです。
また、地域に根付いたビジネスは地元金融機関からの融資を受けやすく、発生した債権はファクタリング等で資金化しやすいというメリットもあります。
参考サイト:福岡・大阪エリアのファクタリング会社比較
地方は起業の希望になるかもしれない
今回ご紹介しきれなかった地方での起業ならではのメリットは他にも多数存在します。
地方での起業は地域の活性化や日本全体の活性化、ひいては起業家へのメリットという観点でも大きなものになります。
これから起業する場所を検討されているという段階ならば、是非地方での活躍を検討してみてはいかがでしょうか?