起業1年目にはお金がかかる
どれだけ価値のある事業計画を打ち立てたところで、会社の運用に必要な資金を確保する事ができなければ起業を成功に導くことはまず叶わないでしょう。
また、社会に利益がある事業という判断され補助金を得る事ができたとしても、支給されるのは事業が完結してからというのが現状です。
起業した段階で初期投資としてかかる費用は、
会社の設立に伴う登記にかかる「登記関連費用」
本拠地として事務所などの建物を借りる場合の「不動産費用」
従業員を雇って仕事を行う際に必要な「設備費用」
など、合わせると数百万円は計上される大きな出費となります。
また、運営後も「変動費」「固定費」という大きな2つの費用について、常に考えを巡らせなければいけません。
変動費
「変動費」とは、商品やサービスの売り上げが発生した際に変動する経費のことです。
小売業なら販売に伴い商品を仕入れた際の「仕入れ費用」が必要ですし、製造業なら製品を作るために必要な「部品費用」などが変動費にあたります。
ほかにも「販売手数料」「車両燃料費」「外注費」などが挙げられます。
固定費
「固定費」とは、商品やサービスの売り上げ、生産に関わらず一定の期間のうちに必ずかかる費用のことです。
代表的な固定費としては「人件費」が挙げられ、起業にあたっては切っても切れない費用になります。
その他「交通費」「接待費」「水道・光熱費」「賃料」など、会社の規模が大きくなるにつれ計画的な運用が必要になる費用です。
固定費削減のポイントは所在地にあり
企業のランニングコストを下げて赤字を回避するために有効なのは「固定費を削減する」ということになります。
変動費はたとえ計上しても、そもそも利益が生まれる事が前提で計上されています。
よって固定費を削減すれば、売り上げに波があったとしても総合的には損失を抑える事ができるのです。
地方で起業をする
固定費の節約に関する具体的な方策として、思い切って拠点を「地方」に置く事で費用の大幅な削減にアプローチする事ができます。
最低賃金は東京が1013円と最高水準にあることから、都心以外を選ぶだけでもベースの人件費の基準を下げる事ができます。
オフィスの賃料も、東京のビジネス街である日本橋が40坪程度の事務所で坪単価18,000円台なのに対して、東京からアクセスも悪くない静岡県の最大の都市、浜松は坪単価7,500円と半分以下の水準に収まっています。
IT業界などの場所の選ばない業務内容の企業は、断然地方での起業がオススメされます。
少しの違いで起業の成功は大きく変わる
起業には多くのコストがかかりますが、少しだけ見方を変えるだけでいくらでも費用を工夫する事ができます。
まずは都心だけに目を奪われず、視野を広げて拠点を選ぶなどの基礎的なことから始めてみてはいかがでしょうか。